はじめに
ぼくは【おかしいな】と思うのです。特殊詐欺や闇バイトをはじめとした通称【流動型犯罪】が社会問題として、とても多く取り上げられている時代なのに【助成金が出るから】【一括で簡単に見積が取れるから】【激安の価格だから】といった安易な釣り文句で【外壁塗装工事】が安売りされ、また、多くの消費者の方々が、何の警戒も疑問も感じずに、率直に、安易に、外壁塗装工事を決心し依頼してしまう。
あなたのお家の住所や立地条件、そして裕福であるか、そうでないのか、といった、大体の資産状況が情報として流れ出てしまうかもしれないというのに、何のためらいもないのでしょうか。
金髪の若者が施工に来たり、あきらかに風貌が反社会的風な入れ墨、タトゥーをいれたような作業員に出入りされたりと。昼間はペンキを壁に塗っていますが、作業時間が終われば夜中にオートバイで騒音を喚き散らしたり、暴力行為に及んでいるかもしれない…裏社会と繋がっているのではないか疑いもせずに…?
工事終了後、しばらくしたら、強盗に入られるかもしれない恐怖を考えてもみれば、ぼくがお客の立場なら、絶対にそのような業者に工事依頼はしないはずなのです。
値段が数百円や数千円程度の商品をコンビニやスーパーで買うのであれば、そのショップの店員がヤカラのような人員だったとしても、特に気に掛けることもないような時代になってしまいましたが、塗装工事といえば最低でも数十万円、大きな工事の場合は百万円以上の大金が必要になるのです。
インスタグラムやYoutube等のSNSの広告で【助成金には限りがあるから今すぐ!】などと煽る、景品表示法ギリギリのグレーな売り方にも問題があると感じますが【冷静に商品購入を検討する】ことを忘れたような、昨今の風潮にも問題があるのではないでしょうか。
「ペンキ屋なんてガラの悪い、そういった人たちばかりでしょ…」と考えている方もいるかもしれませんが、実際にはそうではありません。塗装業は【壁にペンキをただ塗っているだけの仕事】と考えながら作業をしている人員は【現場作業員】です。しかし、手仕事であることのこだわりや、自身の技術向上に精を出し、非常に取得困難である国が認可する技能士資格を取得するために日々勉強をしているような努力者であるのが【職人】です。
世間一般的には建築現場で働く人員を一括りに【職人】と呼称していますが、本来【職人】と【現場作業員】の差としては【ただの仕事】なのか【天職】と捉えているのか、その意識や情熱の違い、施工技術能力や知識の違いに大きな開きがあるということを知っていただきたいのです。
量産型工事業者が生み出す毒
暇なラーメン屋と、店の前に行列ができるラーメン屋の違いの理由は簡単なものです。多くの皆様が「並んででも食べたい」として選ばれるラーメン屋の【味の良さ】は、その店の店主のこだわりやセンス、手間をかけて選んだ食材や自家製麺、といったように妥協しない職人気質から生まれるものではないでしょうか。
ぼくはとても不思議でなりません。
1杯800円のラーメンを食べることには【並んで待つ】ことができる、というのに、1回80万円以上もの大金がかかる塗装工事をするのには【待ってられない】という方々が少なからずいるのです。それが冒頭でお話した【安易に工事依頼をしてしまう方々】です。
待ち時間もなく、すぐに塗装工事の段取りをとれるような工事店の実態はどのようなものなのか…。【量産型】の塗装工事ができるような業者の中身は、暇なラーメン屋と似ているように、施工品質は低い、人員もヤカラ層の現場作業員、元請が下請けや孫請けに丸投げすることが当たり前のリフォーム業者であることが多いです。このようなことは、皆様、ひと昔前から今でも報道で頻繁に取り上げられていることをよくご存じのはずなのではないでしょうか。